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起業する前に知っておきたいお金の話Ⅱ #5

みなさんこんにちは。
税理士の荻島 宏之(おぎしま ひろゆき)です。

さて2月といえばバレンタイン。
子供の情報によると「兄チョコ(弟から兄へ)」「反対チョコ(男の子から女の子へ)」なるものが
幼稚園で話題になっていたようです。

もう何でもいいじゃないか、という感じですね。


投資家は”他人”というより実は結婚相手を見定めるくらいの気持ちで向き合うべき人であった



前回 「人から出資してもらうということをどう考えるか」という内容について
書かせていただきました。
下記の4つの資金調達方法、

①自分で用意する(こつこつ貯金していた、退職金を元手にする、など)
②他人から借りる
③他人に出資してもらう
④国など公的機関からもらう


こちらの中の③、

・他人に出資してもらう

という話です。

今回はさらに、「他人に出資してもらう」の「他人」とは誰だ、という話について書きたいと思います。

ですが、まず始めに、今回のタイトル通り「他人」と言ってしまっては
あまりに軽すぎたと反省をしました。

本来、

投資家=実は結婚相手を選ぶくらいの気持ちで付き合う相手

なのです。
結婚相手に「あなたは他人です」とは言えません!


主な投資家の種類



#5_toshika_shurui


投資対象については上記の通りではない場合ももちろんあります。
上記のうち、
・個人投資家
・ベンチャーキャピタル

について、もう少し特徴を見ていきたいと思います。


個人投資家(エンジェル等)



相手は個人ですから、何を考えて投資をしてくれるのかは人により千差万別です。
将来の株の値上げ利益・配当などの金銭的な見返り、
友情、見返りを求めない支援の心…様々だと思います。
つまり、ある意味結婚相手として見定めるのがいちばん難しい投資家だとも言えます。

・単なる知り合い(友人、家族)
・プロとして投資を行なっている方
・先輩起業家など

これらの方々は「エンジェル」とも呼ばれます。
確かに、海の物とも山の物ともつかぬスタートアップに身銭を投じてくれるこれらの方々は、
天使のようでもあります。
スタートアップにとって、必要なリスクマネーの担い手であることは間違いありません。

しかし、リスクもあります。

・事業が成長し、創業者が個人投資家から株を買い戻したいと思ったときには株価が高騰
・“お金目的”ではない株主が、なかなか株を売ってくれない
・いつのまにやら個人投資家が亡くなり相続が発生していた
・信頼できる知人がある日裏切った

ということが起こりやすいのも個人投資家です。

弁護士 藤原さんの『10の「困った!」で知る、創業時の法律マメ知識#4』 にも詳しく書かれています。
ぜひご覧ください。


ベンチャーキャピタル



ベンチャーファイナンス事業を主とした業務を行なっている事業者を
一般的にベンチャーキャピタルと言います。

ベンチャーキャピタルと言うと身構えてしまう経営者が
少なからずいる印象があります。
「会社を乗っ取られる!」というイメージが強いのかもしれません。

この方々は個人投資家よりも出資をする目的が明確です。
つまり、スタートアップからすれば「相手の考えが計りやすい」相手とも考えられます。

投資家の金銭的リターンとしては、

①キャピタルゲイン(投資時よりも値上がりした株価を売却することによる得る)
②インカムゲイン(配当)


の2つがありますが、ベンチャーキャピタルが求めているのは①です。
つまり、ゴールとしては「高く売る」ということになります。

キャピタルゲインを得る出口としては

・株式上場
・他企業からの買収
・その他の売却

ですが、いずれにしても投資先の企業にきっちり成長してもらうことを求めます

最後のゴールは同じにしても、
「ベンチャーキャピタルはどこも同じ」という訳ではもちろんありません。
自分の会社の成長を考えたときに「どのベンチャーキャピタルと結婚するか」は
個人投資家を選ぶときとはまた別の慎重さを求められます。

いわゆる老舗のベンチャーキャピタルもあれば新興の独立型もあり、
証券・銀行系や事業会社系などのカテゴリー別の特色もあります。
また、得意とする業種、資金だけでなく経営全般に対する支援があるのか、ないのか、
投資規模(ファンドの規模や期間など)の違いもあります。
先輩経営者や専門家にも相談しながら見極めて行きたいところです。

一般的には、そのベンチャーキャピタルの

・将来的な投資規模(初回のみならず2回目、3回目も付き合えるのか)
・自社の戦略上有益な人的ネットワークなどの経営資源を得ることが出来るのか
・自社の担当者の能力や移動の有無
・過去のIPO実績


などがポイントになります。

個人的には「戦略上有益な資源を得る」という点が
ベンチャーキャピタルを含めた投資家と付き合う上での最大のメリットだと考えていますので、
相手の過去の実績、ネットワーク、そして自分との相性が見極めポイントだと思います。


自分の思惑、相手の思惑



株主として出資をしてもらう=返さなくてよいお金を調達できる

と考えられることが多いと思います。
厳密にいえば投資契約により「買い戻し条項」などと言うものが入ってしまい、
上場できなかった場合には買い戻し、ということもあり得るのですが、
その話はここではいたしません。

相手はリスクをとって資金を提供しようとしています。
返済を当て込んでいる 金融機関とは求めるものが違います。

金融機関からの借入は返済義務がある代わりに、
求められる見返りも数パーセントの利息のみとなります。
一方、ベンチャーキャピタルの投資は返済義務が原則ない代わりに、
求められるリターンも投資した金額の年20~50%前後(投資対象企業のステージによる)と
リスクに比例したものになります。

お金を出してくれる「投資家」という方が、どんな思惑を持っているかを
きちんと理解した上でおつきあいを始めなければなりません。

「こんなはずじゃなかった…」というのは人間関係でも同じですね!

慎重かつ大胆に、アタックチャ~~ンス!!





ogihima 荻島 宏之(おぎしま ひろゆき)
 株式会社start-with/荻島会計事務所 代表 税理士
 1976年埼玉県生まれ。
 2013年6月に12年勤務した会社を退職。
 まだ世にない価値を創り出す「起業」を支援すべく、
 株式会社start-with/荻島会計事務所を開業。
 お客様とともに成長していけることに楽しさを感じています。
 HP:http://start-with.co.jp




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