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【講義録No.2】株式会社クラウドワークス吉田浩一郎氏による
 上場記念・凱旋講演

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株式会社クラウドワークス吉田浩一郎氏による
上場記念・凱旋講演―【講義録No.2】


○開催日:2015年1月14日(水)19:00~21:00
○講師:株式会社クラウドワークス 吉田浩一郎氏
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講義録No.1から読む

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3.創業までの苦闘

◆2007年起業以降の3年間の苦闘

ドリコムの営業取締役に就き、2006年2月ドリコムが、東証マザーズ上場。
ベンチャー役員として、上場を経験し、その後、赤字決算、リストラ、
新卒取り消しなどが相次ぐが、当事者意識は正直なかった。

自分がやったらもっと上手くいくのでは・・と思い、
2007年末に起業することにした。

とりあえず会社を設立したが、何をやったらいいか分からなかった。
私は、営業担当役員だったから、物を作ったことがなかった。

お金が必要になったので、片っ端から手を出した。

・中国でのワイン商を展開するビジネス。→失敗
・ ペットボトルのキャップ部分につける、フランスのハーブの輸入ビジネス。
→契約をとりつけたが、輸入代行業者が途中で失踪した。

・モータースポーツのグッズ販売の権利を一括に引き受ける新会社
→数年をかけた詐欺だった
・有名ファッションブランド創業者子孫が立ち上げたワインブランド
高級チョコレート販売の権利ビジネス
→仲介者が結局全て自分のモノにした模様で、途中で打ち切り。





他にもあるが、
もうお分かりのように、どう考えても
自分とやる理由などない話ばかりなのだ。

同じ感覚を持った人とビジネスをすることが重要だという事が
当時はわからなかった。
何もバックボーンがなかったから、判断ができなかったんだと思う。

その後、はなまるうどんのプロモーション、男性用スカート専門EC、
ベトナムでのビジネスを手掛けたものの、結局これらも成功せず、
一つも事業を作ることが出来なかった。

絶望的な状況になって、毎日、夢にまでうなされる日々。
そして、36歳でついに一人ぼっちになった。

◆挫折、そしてクラウドワークス起業へ

一人ぼっちになって、考えた。

・単にお金儲けになっていた。→事業の夢が必要。
・自分の強みに特化してなかった。
→コンサル受託なら、他の人でもできる
・1つに集中していなかった。
→5つの事業で頭脳が5分の1になっていた
・仕組みがなかったから他人がもっていける
→仕組みが必要
・自分一人でできることのちっぽけさ
→全部一人でやってみて得手不得手がわかった。

様々な挫折を経験していくなかで、
自分の本当の望みに気が付くことができた。

「名誉やお金では無く、新しい価値をもたらして、
人に感謝をされたい人との繋がりによって生まれる、
喜びや感謝こそが人生において最も重要。それ以外は投げ出したほうが良い。」

そんな思いから、対策を考えた。

①自分の強みに特化して一つの事業に集中(B to B)
②B to B×インターネットの分野
③知恵・人脈・ノウハウなど他人から出資をうける(自分の足りない分野)

そこから見つけた市場、それが

【B to B × インターネット】 ⇒ 「クラウドゾーシング」だった。

このビジネスは、投資家に教えてもらったもので、
自らビジネスモデルを考えたものではない。

車も売り、2500万円を投じてクラウドワークスを起業。
迷いがなくなったことで、サイバーエージェント、リクルートなどが
出資してくれる事になった。退路を断つと、人は自然と目線が上がるのだ。

4.起業で学んだこと

◆起業で学んだ起業に関する20のこと

①最初の事業は1つに絞ること。
失敗するのが怖いから保険をかけて複数にしようとするが、
自ら退路をとることで純粋な成長につながる。
失敗を明確に失敗ととらえられない事こそが致命的なのである。

②成長市場を見つけるのは一般的に投資家のほうがすぐれている
投資家は死ぬほど多くの事業を見てきているので、どの市場なら伸びるか
分かっている。投資家の意見を聞くことが大切。

③胆力は捨てることで得られる
粘りは何かを続けることで得られるのではなく、何かを捨てることで得られる。
成功のために自分の生活に負荷をかけることで退路を断っていた。

④創業仲間とは信頼関係がないと考えるほうがうまくいく
ベンチャーでは創業メンバーと考え方の違いが後々に出てくる。
信頼関係がないという前提で考え、そのメンバーで事業を成功させることによって
初めて信頼関係が生まれる。

⑤経営の三つの柱(ミッション、ビジョン、バリュー)
ビジョンは変わり続けるがミッションは変わらない。
バリューはタイミングによってメンバーたちの価値観によって変わってくる。

⑥ユーザーが大量に増える前にすべきことその1
― サービス開発時のリソースの半分は、管理画面に割くこと。

⑦ユーザーが大量に増える前にすべきこと その2
― ユーザーにとって100%善なサービス作りにこだわる。

⑧投資を受けたら競走馬となる
スピード・成果・テクノロジー・チームなど何かで一番早く、
一番の結果を圧倒しないかぎり、次の投資はやってこない。

⑨投資額を生み出すための売り上げを想像してお金を使い始める
投資されたお金は、使いきってはいけない。
5000万の投資を受けるという事は3億8000万ぐらいの売り上げが必要だ。

⑩お金の調達から逆算した事業計画を足りなくなってから動いても遅い
1000万の投資を受けたら、そのうちの300万で結果を出して、その結果を持って
次の投資をしなければならない。全額使えると思ってはいけない。

⑪成功者のアドバイスは100%正しいと考えたほうがうまくいく
成功者の言っていることは信用する価値がある。そして、その意見を
素直に聞き入れない人は、次から相手にしてもらえない。

⑫成功者のアドバイスは最速で実行する
そうすると、良い運気が向いてくる。(アドバイスをくれた人が気にかけてくれる)

⑬2年後を意識した組織づくりをする
短期で追い込むと、中長期で弱体化する。中長期人材を常に新しく
投入し続ける。全員が売り上げを意識するのは良くない。

⑭人の採用は合議制
自分は人を見る目がないので、合議制にしているが、
新規役員登用だけは社長の役目。自分より優れている人材を採用すると
会社はどんどん成長できるので、そこは頑張らないといけない。

⑮トラブル発生時の最優先事項は起きうる最悪の事態を想定すること
起きる最悪の事態を想定して覚悟をきめると人は強くなれる。

⑯笑いは宝
苦しいベンチャー時代を笑い飛ばせる人が必要である。
笑いがないと人はついてこない事がわかった。

⑰社長は考えるべき課題を絞るのが仕事
社長はルーチンワークになったら、すぐに引き継ぐこと方法を考えて
クリエイティブに集中しなければならない。

⑱会社の目標は常に一つを心がける。
売上もSEOも気にしないでいい、まずはUXに絞ってやる事で会社が一つになる。
そして全員でやることで、なにが原因で売り上げが上昇したかなどが分かる。

⑲遠くを見ると経営は安定する
社長は常に遠くを見据える。10年後20年後を見る。
ベンチャーは2,3年先で良い。

⑳自分の会社の価値をあげられるのは、社長しかいないことを覚悟する
社長というのは、孤独であることを明確に受け止めることが重要だ。
会社を成長させられるのは自分しかいないという心づもりでいた。

以上
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