
経営する喜びと幸せを最大化するマルチフランチャイザー
先日、株式会社ジー・コミュニケーション 代表取締役会長兼社長の
稲吉正樹氏をお招きし、07年第3期経営者講義の第1回目が開催されました。
ジー・コミュニケーションは学習塾「がんばる学園」をはじめとした
学習塾、あるいは外食のフランチャイズを展開する
マルチフランチャイザーです。
稲吉会長は市役所に勤めながら、並行して塾を創業し、
現在では連結売上高450億円を突破しております。
今回の講義では、稲吉氏が市役所に勤めながら創業したきっかけ、
フランチャイズ展開を成功させていった要因、
ビジネスを拡大する上での経営手法や哲学について語っていただきました。
●アントレプレナーを目指した原点
僕は何かやりたかったんですけど、それはある出会いがあったんですね。
ある小説家がいるんですけど、直木賞を取った先生なんです。
僕が小学校の時に近所に塾が出来て、親から通わされることになりました。
中学校3年まで長屋の一室の塾に行ったんですけど、
全然ためにならなかったんですね。
生徒が多くても4人ぐらいしかいなかった。
先生は塾が終わると机をしまって、そこで寝ていたんですね。
だから僕がやめるとここが困るなと子供心に思っていました。
そのときに、本音で、こんな生き方はしたくないなと思っていました。
高校受験に合格しまして、先生がお祝いしてくれたんですね。
そうしたら翌日に夜逃げをされました。うわさかも知れませんが、
そのように聞きました。
それから会うことはなかったんですけど、大学のときに
下宿でテレビを見ていたら、その先生が出ていたんですよ。
直木賞を受賞されまして、今ではかなり有名な先生になりました。
そのときに僕は思いました。あ、こういう生き方もあるんだ、と。
当時は小学生、中学生の僕に馬鹿にされるような人生を
送っていたんですけど、そのときに一生懸命執筆されていたんですね。
その結果直木賞を受賞されたんですね。
「先生は最高の生き方をされたんだな」と思いました。
そう思ったら、普通にサラリーマンをして生きていくことって
本当に幸せなのかな、とずっと疑問に考えるようになりました。
最後には、このまま何もやらずに公務員で終わっていったら、
絶対後悔するなと思ったんです。じゃあ、やろう、と。
●公務員をやりながら塾を創業!
ただですね、公務員でしたので、早くやりたいという気持ちがあって、
生活の保全のためにダブルワーキングをしたんですね。
掘っ立て小屋を借りて塾の「がんばる学園」を始めたんですけど、
お金がなかったから塾しか出来なかったんですね。
ただ、塾なら仕事が終わってからでも出来るかなと思ったんですね。
でも開業しまして、全然生徒が集まらなかったです。
一ヶ月で3人でしたね。
僕はそこで考えたんです。これはネームバリューがないからだ、と。
チラシに他の校舎も入っていないから安心感がないと思いました、
そこで、もう6万円で近くに校舎を借りました。
さらにまた校舎を作りまして、その中の机を買えずに、
看板と電気だけつけておきました。
あと、自転車も家にあるのを持ってきて、並べておきました。
生徒がいるようにみせかけたんですね(笑)
でもいつもあるのはみっともないので、今日はこっちの塾に、
明日はあっちの塾にと移動させていたんですね。
そしたらですね、トータルで3校舎で30名ぐらい入ったんです。
今思うと、とても商売にならないんですけど、
当時の計算では、授業料が一人1万五千円、30人で約50万くらいの
売り上げになるんですね。そのとき僕は自分を天才だと思いましたね(笑)
家賃を引いても、今の公務員の給料よりいいじゃないかと。
常にギャンブルをやっているようなドキドキ感をもって生きられるので、
最高だなと思いました。
●事業の展開の秘密とフランチャイズ化
お金がなかったので国民金融公庫に借りようと思ったら
借りられなかったんです。
そこで、大家さんにお金が借りられなくて
謝りにいったんです。そうしたら大家さんが保障金を
全部返してくれたんです。「これで看板やなんかを買って、やりなさい」
と言われたんです。それでまともな塾ができたんです。
そこからスタートしたら、ブレークしまして、
一挙に100名くらい集まりました。
アルバイトを使うようになりまして、そのアルバイトの先生の一人が
フランチャイズでがんばる学園をやらせてくれ、と言ってきたんです。
そうしたら回りの先生も俺もやりたいと、4人の先生がフランチャイズで
独立してやっていただけることになったんです。
そこでフランチャイズという仕組みがあるんだということで、
本を読んで、じゃあ法人にしなくてはいけないなと
有限会社がんばる学園を設立しました。
そうこうしている間に、生徒がどんどん増えてきまして、
直営校もどんどん増えてきました。
それにはマジックがありまして、授業料というのは前金なんです。
月の頭か、前月の末に生徒が持ってきてくれるんですね。
それで講師の先生とか色々な経費を払うのは翌月ですよね。
一か月分の決済の時間の余裕があるんですね。
授業料で「生徒債」ができるんですね。
それで次の講師と校舎をチャレンジしてきたんです。
それとフランチャイズも増えてきて、加盟金によって、
次の校舎、次の校舎と出来ていったんです。