
創造集団バンダイの夢と感動の競争戦略
先日、株式会社バンダイの常務取締役 本田耕一氏をお招きし、
07年第2期経営者講義の第3回目が開催されました。
バンダイは「世界一の感動創造企業」を企業ビジョンに掲げ、
キャラクタービジネスを中心に、様々な年代の人に愛される
商品を提供し続けてきました。
今回の講義では、消費者が感動するような商品を生み出すために、
社員の創造性を発揮させるバンダイの組織風土や仕組みについてを
中心としてお話いただきました。
今回はこの講義の一部を抜粋してお届けいたします!
●「世界一の感動創造企業」を目指して
一般的なビジネスの目的・企業の存在意義は、世の中に価値を提供して
それが売上や利益で帰って来ることです。
バンダイの場合では、その価値は一言で言って『感動』です。
おもしろいとか、カッコいいと思ってもらえて初めて価値があります。
ですから、そう思われないとこれっぽっちも売れないです、
おもちゃやキャラクター商品というものは。
「世界一の感動創造企業」を目指すというのは、常に想像を超える、
想像を超えた感動がミソになります。
ここまできたの!?という商品だと、消費者はビックリして、
商品が売れます。ですから、最後のツメの所で、「もう一声!」
というのが大事になってきます。
●感動を生み出すバンダイの仕組み
そのとき、感動を提供していくのは誰か?となると、事業部がものを
出していくんですが、結局は、感動を生み出していくのは『個人』です。
『個人』の熱い思いです。
その『個人』がもっともパフォーマンスを出せる状態にするには
どうしたらいいかというと、自分が能動的に、自分が主役感をもって
仕事をしているときと、その仕事を楽しめてやっているときだと思います。
バンダイでの仕事は、それ自体をやりたくて入ってきている人達なので、
ですから、そういった人たちの発案、もしくはそういった人達の気持ちで
仕事をまわすということをしないと売れるものがでてきません。
トップダウンで、売れるおもちゃは作れません。担当者や中堅の人間が
本当に、「こんなもん出したら、世の中ビックリするぞっ!」
というような、熱い思いでやる、というのが基本になります。
なので、結構現場にお任せです。権限委譲が甚だしいくらいに進んでいます。
まあ、そこは特徴的な仕組みでしょうか。
バンダイにいる社員というのは、バンダイバリューを持った、
自立型の人間で構成したいと。で、そういう人間が、自分のやりたいこと、
夢を考えながら価値を創造して、バンダイという場を使っていく。
そして、価値の創造にあった報酬と、さらに仕事を与える。
このスパイラルでお互いが成長していくのが理想であり、
それだけを目指しています。
で、基本的には、このスパイラルを通して全ての仕組みを作っています。
これに合わないことはやらない。基本的に原則はやりません。
非常にシンプルな考え方を元に、給料の仕組みとか、昇進の仕組みなどを
作っています。
バンダイの価値観は以下になります。
◆チャレンジャー魂 → 『まず、やってみよう!』
◆イノベイター魂 → 『そこまでやるか!』
◆エンターテイナー魂 → 『やるんだったら面白く!』
これも7年くらい前に設定しました。以前は10個あったんですが、
10個だと誰も覚えられなかったので(笑)、3個にしました。
まあ、その10個も面白かったんですけどね。
これだったら誰でも覚えられるのでね。
他にも沢山ありますけど、一番ポイントを押さえることが大事ですね。
●バンダイ上野社長が目指すマネジメントスタイル
◆自分の得意分野・パターンに持ち込む(結果的に渦の中心)
上野さんは、自分のスタイルに持ち込むことを徹底しています。
これは全社員こういうスタイルではないんですけど、残業は大嫌いです。
上野さんは、残業嫌い・接待嫌い・接待ゴルフは一切やらない人です。
仕事において最短で結果を出すことを若いころからやってきました。
とは言っても、若いときに全く残業しなかったわけではないですよ(笑)
偉くなってからは全くそういうことをしなくなりました。
とっとと帰ると。社長になって接待や会食はありますけどね。
とにかく、日中に仕事時間内にどれだけ仕事を終わらせられるか、
を徹底していました。
◆最短距離でまず結果を出す
トライ&エラーは早いサイクルで回すほうがエラーの確率は減る
色々なチャレンジもとりあえずやってみる。ですから、トライ&エラーの
回数が多い方が成功する確率が多いだろうと。当たり前の理屈ですよね。
1年間考えて1回しかトライしないのと、5回トライするのと、
どっちが成功の回数が増えるかというと、確率は別にして、
やっぱりトライ&エラーを繰り返した方が成功の回数は増えるんですね。
それを徹底してますね。
(おわり)